猫を濃くする

たしか高校生くらいの頃から社会人になりたてくらいまでの間、愛用していたミニトートがある。
Bleu Bleuet(ブルーブルーエ)で買ったもので、お弁当箱を入れるのに使っていた。

キャンバス地に黒猫の顔が並んでいる。
微妙〜にみんな違う表情をしていて非常に味わい深く、たいそう気に入っていた。

新卒の頃、全く同じものを持っている先輩社員の方がいた。
うれしくて「一緒ですね!」と並べた時、先輩のはキャンバス地と黒猫のコントラストがくっきりしているのに対して、私の黒猫たちは度重なる洗濯を経てすっかりぼやけていて驚いた。

黒猫たちがぼやけていることを知ってしまってから、なんとなく使うのを避けるようになった。
お弁当箱を変えたことで使い勝手が合わなくなったのもあって、終には出番がなくなった。

そして「現状出番はなくなっているけど捨てられないからリメイクしてなんとかならないか」枠に移り、さらにしばらく経った。

昨晩、やっぱりぼやけていることは否めん、処分するか…いやでもできない…とウンウン唸りかけていたところで、裁縫箱から「なまえボールペン」なるものが出てきた。

布にお絵描きするのにいいかなと思って買ったけれど、意外とペンが引っかかって上手くいかず、結局仕舞い込んでいたものだ。

恐る恐る、目立たない底面の隅にいる猫をなぞってみる。
みるみる蘇るコントラスト。
キャンバス地にくっきりと現れた黒猫の愛らしさは数億倍になった。

こういう修復作業が大好きなので幸福感がやばい。

河口の「なまえボールペン 油性 極細」、細いペン先がキャンバス地の目にしっかり入って、にじむことなく細かく色を乗せることができる。
油性なので洗濯しても色落ちやにじみは心配ないと思うけどどうかな〜。

年明けからすごい頻度でVリーグを観に行っていたのだけど、とうとうそれも今月で終わってしまう。
来月Vリーグロスを和らげてくれるのはこの黒猫たち、早く全部なぞり終えてしまいたいけど我慢してとっておくことにした。


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